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インボイス制度は賃貸管理にどのように影響する?基本から解説

2023年10月より、インボイス制度が開始されます。大がかりな税制システムの変更は、多くの人が影響を受けるものですが、賃貸経営にはどのような影響があるのかについて解説します。

インボイス制度とは?

インボイス制度とは2022年10月より開始されるシステムです。
インボイスとは日本語で「適格請求書」を意味する言葉で、消費税の仕入れ税額控除を受ける場合に適格請求書の保存が義務付けられる制度です。
インボイス制度をより深く理解するためには消費税の仕組みを理解する必要があります。
消費税はすべての国民が消費の際に支払うものですが、事業者の側面でみると、消費税を収めている課税事業者と売り上げ1,000万円未満の免税事業者に分類できます。
しかし、免税事業者に対しても消費税を支払っていた事業者は多いです。本来、受け取った消費税は確定申告にて決済し、支払わなければならないのですが、免税事業者は消費税が免税されていました。そのため、受け取った消費税を支払う必要がない「益税」と呼ばれる状況を生んでいました。
しかしインボイス制度では免税事業者に支払った消費税が認められなくなります。
益税防止のためのものですが、今後は売り上げ1,000万円未満の免税事業者も課税対象となります。

引用元:東建コーポレーション株式会社|インボイス制度が賃貸オーナーに与える影響 (https://www.token.co.jp/estate/column/lease-business-news/86/

賃貸物件オーナーへの影響は?

これまで消費税の支払いを免除されていた「免税事業者」も、以降は消費税を支払うことになるインボイス制度ですが、結論から言えば賃貸マンション・アパートのオーナーにとっては影響はありません。
ただし、店舗や事務所、倉庫の賃料には消費税が課税されますので、これらの賃貸事業を行っている場合には影響が出ます。
つまり、「賃貸オーナー」ではあっても、何を貸しているのかによってインボイス制度の影響が異なります。インボイス制度の影響を全く受けないオーナーもいれば、インボイス制度の影響を受け、適格請求書を残しておかなければならないオーナーもいます。
そのため、賃貸のオーナーは「自分には関係ある制度なのか」を改めて確認しておく必要があります。

インボイス制度の影響があるオーナーは?

賃貸オーナーにとって、インボイス制度は、所有・提供している物件によって影響が異なります。
インボイス制度の影響を受けるオーナーは、主に下記に該当するオーナーです。それぞれ詳しくご紹介します。

消費税課税事業者が借主の場合

消費税課税事業者に貸している場合、インボイス制度の影響を受けます。
賃貸オーナーが免税事業者の場合、適格請求書が発行できなくなりますので、賃料の消費税が仕入税額控除ではなく自己負担となります。
借りている側の自己負担が増えることから、適格請求書を発行してもらえるオーナーの物件に移動する可能性があります。
ただし、あくまでも「事業者」を対象にしたものです。
個人の住居ではなく、事務所や店舗といった「事業のための物件」の話になりますので、個人を相手にした賃貸マンション・アパートのオーナーの場合、基本的には無関係です。

消費税課税事業者がオーナーの場合

インボイス制度にかかわらず、既に消費税課税事業者となっている賃貸オーナー様もいることでしょう。
消費税課税事業者の消費税の納付方法は原則課税方式と簡易課税方式が用意されていますが、簡易課税方式の消費税課税事業者は、インボイス制度の影響はさほどありません。
しかし原則課税方式の場合、状況次第では影響を受けることになります。
賃貸物件のオーナーの場合、管理・清掃、住人が入れ替わるタイミングで修繕工事を行うケースが多いですが、その際の発注先事業者が免税事業者の場合、支払った消費税を仕入税額控除として差し引くことができず、支払った消費税が負担となります。
そのため、自己負担を抑えるためには管理や修繕を依頼する再、消費税課税事業者を選ぶ必要があります。消費税課税事業者を選んだ場合、これまで同様税額控除を受けることができます。

インボイス制度の影響を受けるテナントオーナーの対策は?

上記のように、インボイス制度の影響を受けるのは事業者向けのオーナーです。
影響を受けるオーナーは「これまで通り」とはいきません。そこで必要な対策をご紹介します。

適格請求書発行事業者に登録する

適格請求書発行事業者、つまりは消費税課税事業者に登録することで、相手の離脱の防止が期待できます。
インボイス制度は課税事業者側にとっては「付き合う相手を選ぶ」必要があります。免税事業者相手に消費税を計上しすると、自己負担が増えるだけです。
そのため、免税事業者との付き合いを見直す課税事業者が増えることが予想されていますので、自身も適格請求書発行事業者(課税事業者)になることで、相手の自己負担増による離脱を防止します。
ただし、適格請求書発行事業者に登録するとそれまで免除されていた消費税を支払う必要があります。つまり、自分自身の負担は増えることになります。

免税事業者のまま賃料を減額する

適格請求書発行事業者(消費税課税事業者)となるのではなく、免税事業者のまま賃料を減額し、相手の実質的な負担を抑制する手もあります。
例えば100,000円+消費税10,000円の合計110,000円で貸している場合、90,000円+消費税9,000円の99,000円にする。
消費税額控除を受けられないものの、それまでは消費税分は控除されていましたので、賃料を下げることで相手の負担が旧賃料とほぼ同じものになります。
ただしこの場合、これまで110,000円受け取っていた賃料が99,000円に減少しますので自分自身の利益を削ることになります。
先にご紹介した適格請求書発行事業者(消費税課税事業者)に登録した場合とどちらが良いのか、抱えている物件数に応じて計算する必要があります。

一旦様子を見る

これまでにご紹介したように、インボイス制度は複雑な税体系となることから、混乱が生じています。
税務署でさえ、どうすればよいのか返答に困っている事例があります。これまでインボイス制度の導入に向けて制度を整えていた政府も、インボイス制度が近づいてくるにつれて新たな対策を打ち出すなど、様々な混乱が生じています。
そのため、とりあえず様子を見るのも手です。本当にインボイス制度が始まるのかはもちろんですが、何らかの変更が行われる可能性もあります。
それらを踏まえ、他の事例を確認してから自身も判断しても良いでしょう。「インボイス制度以降は免税事業者に依頼する事業者はいなくなる」といった声がありますが、果たして本当にいなくなるのか。このような推測は、実際にインボイス制度が始まってみなければ分からない点も多いです。

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